PDF書き出しの設定には、いろいろな形式があり、印刷所によって設定方法がかなり異なります。そのため、印刷所の「PDF書き出し設定」にあった[PDF書き出しプリセット]を作成しなければなりません。下記のプリセットは、わたしたちがお付き合いしている印刷所の設定です。新規にプリセットを作成するときは、かならず印刷所に問い合わせてから設定してください。
なお、PDFを作成するときは、そのまえに[プリフライト]をチェックしてください。エラーがあると、PDFの場合は印刷所では修正できないことが多いので、無駄な時間がかかってしまいます。
それでは、まず[新規PDF書き出しプリセット]の作成方法から説明します。
[新規PDF書き出しプリセット」は、InDesignのデフォルトにある[PDF書き出しプリセット]を基に作成します。
ヘッドメニュー[ファイル→PDF書き出し→定義]をクリックして、[PDF書き出しプリセット]のダイアログを表示してください。
わたしたちはデフォルトの[PDF/X-4:2008(日本)]を基にプリセットを作成しています。
ダイアログのプリセット[PDF/X-4:2008(日本)]を選択して、[新規]をクリックします。
下の図のような[新規PDF書き出しプリセット]が表示されます。
最初に[プリセット名]を入力します。ここでは「BOOKHOUSE」としましたが、印刷所が複数ある場合は、印刷所名のほうが便利です。
つぎに[標準]ですが、[PDF/X-4:2008(日本)]を基に作成したのに、[PDF/X-4/:2010(日本)]
になっています。でも、そのままでOKです。[互換性]も[Acrobat7(PDF1.6)]のままです。
[標準]を[なし]に、[互換性]をもっと下位のバージョンに設定する印刷所もあります。
[圧縮]の設定です。 [カラー画像][グレースケール画像][モノクロ画像]は、すべて[ダウンサンプルしない]に設定します。
[カラー画像]や[グレースケール画像]を[ダウンサンプル(バイキュービック法)]にして[ppi]
を上げ、[ZIP]形式で圧縮するように指定する印刷所もあります。ですので、くりかえしになりますが、かならず印刷所に問い合わせてから設定してください。
[トンボを裁ち落とし]の設定です。わたしたちは、下の図のように設定しています。
この設定も印刷所によって異なります。面付出力(ページ物)の場合は、すべてのトンボを「OFF」、
裁ち落とし「0mm」に、単頁出力(ペラ物)の場合はトンボを「ON」、裁ち落とし「3mm」に設定する印刷所もあります。[ドキュメントの裁ち落とし設定を使用]にチェックを入れるよう指定する印刷所もあります。
[色分解]も印刷所によって異なります。 [カラー変換]を[出力先の設定に変換(番号を保持)]、 [出力インデントプロファイル名]を[作業中のCMYK領域-JapanColor2001Coated]に設定する印刷所もあります。
[詳細]の設定です。一般に[フォント]は「100%」に設定します。
[概要]は上記で設定した明細が表示されます。[OK]をクリックして設定を保存してください。
まず、ヘッドメニュー[ファイル→書き出し]をクリックして(右図参照)、PDFの[書き出し]ダイアログを表示させます。
ダイアログの[形式]の横にある三角形をクリックして、書き出し形式[AdobePDF(プリント)]を選択します(下図参照)。
ハイパーリンクなどのインタラクティブ要素を維持してPDFを書き出す場合は、[AdobePDF(インタラクティブ)]を選択します。
上の図の[保存]をクリックすると[AdobePDFを書き出し]というダイアログが表示されます。
[PDF書き出しプリセット]の横にある三角形をクリックして、新しく作成したプリセット[BOOKHOUSE」を選択します。念のため、[一般]以下の各項目をチェックしてから、[書き出し]をクリックします。これで書き出し終了です。